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ミラーレス一眼に最適な三脚 (ベルボン/ULTREK45L編)
「ミラーレス一眼に最適な三脚」の大本命、Velbon(ベルボン)のULTREK45L(ウルトレック45L)を紹介します。


発売日は2010年10月。
定価は税込み35,490円(本体:22890円+雲台PHD-43Q:12600円)と、カーボン三脚のエントリーモデルより安価な設定で、現在の実勢相場は概ね20,000円台前半といったところです。

私は年明けの1月に「富士カメラインターネットショップ」にて、送料税込み21,000円で購入しました。



内容物一式です。

ultrek45l_01.jpg

三脚本体に、説明書および専用キャリーケースが付属しています。



詳細は後ほど説明しますが、この製品の取扱方法はかなり個性的です。
まずは説明書を熟読しましょう。

ultrek45l_32.jpg

三脚本体の質感および細部の作り込みはなかなか良いですね。
さすがにコンパクト2とは比較になりません(笑)

ultrek45l_02.jpg

雲台および本体は、軽量性ではカーボンにも引けを取らない高機能素材のマグネシウム製です。

それでも質量は1240gと、サイズのコンパクトさの割には少々重いかなと。
個人的には究極の携帯性を実現するためにも「1000g切り」を目指して欲しかったです。
まあ1240gという重さは、最低限の剛性を確保しつつ、徹底的に切り詰めた結果であるとは思います。
手軽とまではいきませんが、不便さはそれほど感じません。



この三脚の一番の売りはとにかくこのコンパクトさに尽きます。
1560mmの全高にもかかわらず、縮長(収納時の長さ)は脅威の295mm!
コンパクト2(上)と比較してもこのサイズです。

slik-compact2_09.jpg

全高1500mm以上のモデルで、ここまでコンパクトに収まる製品は他には無いと思います。



この究極のミニマム化の実現に寄与したのが「180度折り畳める脚」です。

先ほどの状態から、脚を反対側に180度折り返すことで…

ultrek45l_03.jpg

一般的な三脚の形になります。

まさに発想の転換(^^)b
この新機構により、雲台下部ギリギリまで脚の収納スペースとして使えるようになりました。

反面、エレベーターのロックナットを通常の位置に取り付けることができず、固定式で首の長いエレベーター収納パイプを採用せざるを得なくなり、ローポジション撮影に対応できないという短所も生じました。
マクロ・ネイチャー撮影の頻度が高い方には不向きかもしれません。

設計段階ではエレベーター収納パイプを可動にする方法も考えたと思いますが、固定する機構を追加するのが難しそうですね。
かといって、そのためにより複雑な機構を追加したり、闇雲に物量を投入して強度を上げたりするのは、この三脚のコンセプトにそぐわないでしょう。



もう一つの特徴は、最強の伸縮比を可能にする「ウルトラロックによる6段伸縮脚」です。

ウルトラロックとは、脚を3/4回転ほど捻るだけで、脚パイプの5つの関節の固定及び解除を一気に行うことができる、ベルボン独自のユニークなロック機構です。

一般的なレバーロック方式では、関節の数だけパーツ数およびそれを設置するためのスペース、そしてロック/解除する人間の手間も増えるため、多関節になればなるほどそのメリットは増します。


以下、ウルトラロックの解除および脚の伸縮・固定方法の解説…

ultrek45l_33.jpg

ultrek45l_34.jpg

ultrek45l_35.jpg

ultrek45l_36.jpg

ultrek45l_37.jpg

ultrek45l_38.jpg

なかなか癖のあるメカニズムで最初は戸惑いましたが、慣れてくるとロックレバーを一つずつ開け閉めするよりもずっと楽に感じるようになりました。

このウルトラロックに加えて、締め付け時に脚パイプが面接触した状態でロックされる「ダイレクトコンタクトパイプ」を採用するにより、多関節化と高剛性化という相反する性能を同時に実現しています。



最大限まで伸ばした状態です。

ultrek45l_07.jpg

がっしり感は…はっきり言ってあまりありません(笑)
あくまでも「ミラーレス一眼に最適」な三脚ということで(^^;)


コンパクト2と並べてみました。

ultrek45l_08.jpg

さすがに全高1m以下のそれとは比較になりません(-_-;)

下の写真に映っている人間は、身長約180cmですが、

ultrek45l_30.jpg

ほぼアイレベルに届いています。
通常の用途であれば、高さが足りなくて困ることはほとんど無いと思われます。


しかし6段ともなると、一番上と一番下ではパイプの太さが随分違ってきますね。

ultrek45l_09.jpg

一番下のパイプの直径は、1cmあるか無いかといったところです。

脚の「しなり」が大きいので、風のような長周期の揺れにも弱いと思われます。
外での撮影時はシャッターのタイミング等にも気を付けた方が良いでしょう。



石突はゴム製で下部が円錐状になっており、ウルトラロックを固定・解除するためのグリップと兼用になっています。

ultrek45l_10.jpg

使い勝手は可も不可もなく、特筆すべき点はありません。
ベルボンの上級モデルには、通常のゴム石突と金属製のスパイクがワンタッチで切り替えられるものもあるそうです。


ウルトラロックでは脚関節の個別のロック解除が難しいので、高さの微調整を行うためのパイプが1段別(最上段)に設けられています。

ultrek45l_06.jpg

ultrek45l_39.jpg

ただ、6段のうち3段だけ伸ばして使う、などといった用法では、一般的なレバーロックの方が素早く確実に調整できるでしょう。



脚の開脚度調整方法も特徴的です。

まずは収納時の状態、

ultrek45l_11.jpg

ストッパーは掛かっておらず、脚は180°反転することができます。

開度を固定するには、調整部を上にぐっと引き上げて…

ultrek45l_12.jpg

引き上げたら、ノブ部分が脚の上部に来るように回転させて、下ろします。
これでストッパーを掛けられるようになります。

ultrek45l_13.jpg

あとはノブを左右にスライドさせて、好みの開度に指定します。
開脚角度の設定は3段階で、個別に調整することも可能です。

ultrek45l_14.jpg

ただし前述した通り、この三脚の特殊な構造のため、最大開度にしても地を這うようなローポジションにはなりません。

ultrek45l_15.jpg

最低高は350mmとなっています。



雲台によるカメラ位置の調整は、上下および水平方向を無段階に調整することができる2WAYのパンハンドルに、左右方向のみを別に調整するストッパーの組み合わせで行います。

ハンドルの操作感はそこそこ上質で、スムーズながらも節度ある調節感が得られます。

ultrek45l_16.jpg

左右方向は、雲台下部の回転式のツマミで調整します。

ultrek45l_17.jpg

2WAYパンハンドルは位置決めが早いという利点もありますが、私は水平回転方向に独立した調整機構が付いればもっと良かったのになぁと感じました。
映画的な動画撮影や、NEXの連続パノラマ撮影時には有効でしょうし、風景撮影等においても正確な微調整がしやすくなると思います。
(※エレベーターのロックを緩めたまま一番低い位置にしておけば、上下方向を固定したまま水平方向に回転させることも可能です)


それでもULTREKには立派な水準器が付いているので、静止画撮影なら2WAYでも困らないでしょう。

ultrek45l_18.jpg

エントリーモデルでは水準器自体付いていなかったり、水準器が三脚の本体側についていたりして使えないなぁと思っていましたが、ウルトレック45Lは雲台側に、しかも上下方向の水平も確認できる2WAYタイプの水準器を標準装備しています!

雲台は取り外し・交換可能となっていますが、機能的には必要十分であり、お金を出してまで交換する必要性は感じません。


ULTREKはクイックシューも標準装備(^^)

ultrek45l_19.jpg

使い方は、まずシューの裏側にあるねじ回しを外します。

ultrek45l_21.jpg

ねじ回しはネジに「引っ掛かっている」くらいの微妙な固定具合ですから、落として無くさないように注意しましょう。

ネジでシューとカメラを固定して、

ultrek45l_22.jpg

シューごとパチッと嵌めるだけです。

ultrek45l_23.jpg

三脚へのカメラの取り付けはとても楽ちんになります。
一度使い始めたらもう止められません(笑)

ただ、カメラのシューへの取り付けはちょっと面倒かな(^^;)
この方式だと、ねじ回しを外す⇒ネジに合わせる⇒締める⇒組み付け直す、といった動作が必要になりますよね。
ネジとねじ回しを一体化して、ツマミ部分を跳ね上げ式にしてくれれば随分便利だったのになぁと、もどかしく思います。
設計上も特に無理は無いでしょうし、これならねじ回しを落として無くす心配もありません。

全体的には満足していますが、こういった細かい不満点はちょこちょこあります(^^;)



あとはシューを台にはめたとき、ストッパーが勢い良く戻るので注意してください。

ultrek45l_20.jpg

それくらい何?と思われるかもしれませんが、爪なんかに直撃するとこれが結構痛いです(笑)


ちなみにシュー上面についている爪は「背当て」で、

ultrek45l_24.jpg

カメラをこのように縦位置に構えた時に、

ultrek45l_25.jpg

装着しているレンズが重いと、その自重でカメラが前のめりに回ってしまうことがありますが、それを防止するためのストッパーです。



携帯性は本当に抜群です。
横向きにしても、私が使っているポーターのトートバッグにすっぽり収まります。

ultrek45l_29.jpg

それどころか、ちょっと無理をすれば、

ultrek45l_28.jpg

ポーターのショルダーバッグ(中)に、ソフトインナーケースに入れたGF1本体と一緒に入れることも可能です( ̄ロ ̄;)



最後に…

もし「この三脚は本格一眼レフ機での作品撮りに耐え得るか?」と聞かれたら、私は「難しい」と答えるでしょう。

それでもGF1のようなミラーレス一眼であれば十分対応できると思いますし、その抜群の携帯性から受けられる恩恵は計り知れないものがあります。
まあ、ミラーレス一眼という選択自体、ある程度の画質を犠牲にしてでも利便性、携帯性を追求した結果であるわけですから(…なんて言ってしまうと身も蓋もありませんね ^^;)、そういった意味でもこのultrek45Lという三脚は「ミラーレス一眼に最適」であると感じました。

もちろんローポジション撮影が可能なヘビー級の三脚も欲しいですけど、それは余裕ができてからですね(^-゚)
細かいところでは不満に感じる点もありますが、ミラーレス一眼ユーザーの最初の三脚には、私はこのULTREK45Lをお勧めします。



-スペック-

・雲台:PDH-43Q
・全高:1560mm
・エレベータースライド量:162mm
・最低高:350mm
・縮長:295mm
・脚径:24/21/18.2/15.4/12.6/9.8mm
・段数:6段
・重量:1240g
・推奨積載質量:2000g

 

 
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